皆さん、歯医者さんに行って、ご自身の歯とお口の状態がどうなっているのか、担当の歯科医師とじっくりとお話しになった事がお有りでしょうか?
もちろん、今、お困りの状態(=『主訴』と言います。痛い。噛めない。見た目が気になる。等々。)を改善するために、その歯がどうなっているか?そして、どのように治療していくか?について、担当の歯科医師やスタッフから説明が有ったと思います。・・・有りましたよね⁉(笑)
いや~、私共の医院にお越しになられた患者様から、何の説明もなく、いきなり歯を削られた。時には、歯を抜かれた。なんていうお話を伺う事が、ちょくちょく?有るものですから。
まあ、いきなり歯を削られたというのは大げさな話なんでしょうが、確かに歯科医師にすれば、ちゃんと説明したのにも関わらず、患者様方にすれば、説明されていないとお感じになられる事が有るのかもしれませんね。「一体全体、何をされるんだろう?」と戦々恐々とされておられるのに、「なんか一方的に先生がしゃべってる。」だけの説明になってしまって、実は患者様の耳には届いていない事だって有るのかもしれません。私だって、そういう事が有るかもしれませんよね。肝に銘じておかねばなりません❣
さて、ここで更に考えておきたいのは、緊急処置が済んだ後、主訴に関わる歯や歯茎、噛み合わせ等々の問題点だけでなく、『お口全体の今の状態』について、患者様に把握していただく事の大切さについてなんす。 なぜなら、それこそが、生涯にわたってご自身の歯を守っていただくための出発点だと思うからなのです。
さて、そこでいきなりですがクイズです。今、あなたの歯は、何本でしょう?⇒「ええとぉ、歯ぁって、全部で何本やったけ?親知らずは、数の中にいれるんかいなぁ?そういえば、何年か前に歯ぁ抜いたけど、あれ?どこの歯ぁ抜いたんやったかいな?」。
では、今までに何本の歯の治療をされましたでしょうか?どの歯にかぶせものや詰め物をされてるか、ご存じですか?⇒「そんなんいちいち知らんで。奥歯なんか、見えんもん。大体、歯医者に行ったら、歯ぁの治療が痛いのんを必死で我慢して、かぶせて、お金払ろうて、そんでしまいやん。あんまり難しい事考えた事ないわ。」
最後に、どんな時に歯科医院に行かれますか?または、行かれましたか?⇒「そんなん、歯ぁが痛い時に決まってるやん。それ以外に、何しに歯医者みたいなとこに行く用事が有るねん?こないだも、半年ぐらい前からちょこちょこ歯茎が腫れてたけど、そのうち治まってたから、まあええかぁて思てたら、急にめっちゃ腫れだして、夜も寝れんほど疼いて、ほんで、しゃあなしに歯医者に行ったんやけど、ほんま、あん時は往生したでぇ!」
ホント❣そうですよね。歯が痛いって、耐えられないですよね!でも、できる事なら、歯科医院には行きたくはないでしょうし、今困っている問題が解決したら、もうそれで終わりにしたいですよね。
でも、私共は、お口全体を捉えた中でその1本の虫歯を観るのと、その虫歯だけを見て終わるのとでは、あなたの長い人生を通じて歯とお口の健康を獲得し、維持していく上で、大きな差となっていくと考えています。私どもの医院では、皆様方に、ご自身の歯とお口の状態をよく知って頂いた上で治療計画を提示し、それに従って治療を進めております(=歯とお口の検査)。結局、その様な方法の方が、治療期間も短くて済む場合も多い様す。 先ずは、今、お困りの症状を治めます(緊急治療)。その際、お口全体のレントゲンを撮影して、虫歯や歯周病の傾向を把握します。その後、検査に進みます。ここで大切な事は、患者様の歯とお口の状態をできるだけご自身にも把握していただく事なんです。その為に、できるだけ、視覚的に捉えていただける様、お口の中のスライド写真をテレビモニターに映し出し、また、噛み合わせの関係を再現させるために、咬合器というものにあなたの上下の歯型から作った模型を装着して、噛み合わせの動きなども実際に観ていただきます。
「いや~、こんなん見たん、初めてやわ~。」多くの患者様が、そうおっしゃいます。
「そうですね、だからこの問題点を解決するために、この歯をこう治療して、こうしていきましょう。治療期間の予想としては、このぐらいではないか?と考えます。治療終了後は、定期的な検診とクリーニングを続けましょう。」という現状と対策(治療内容)、並びに健康維持についての説明だけをするお時間を確保させていただいております。その日のお帰りの際には、『お口のノート』という治療計画書(どの歯をどうするか?期間は、どのくらいか?)と歯とお口の中の現状の写真をプリントアウトしたものに解説(虫歯、歯周病、噛み合わせ、審美性等の項目別)を添えてお渡ししています。
歯も体の一部なんです。なんの検査も無しに治療を進めていく事なんてできません。
患者様方の歯とお口の健康を獲得し、維持していただく為の一助になれば幸いです。