こんにちは❣ 大阪医生野区の歯医者 有田歯科医院 院長の有田です。
「センセ、こないだのニュースで言うとったけど、何や、歯ぁの検診も義務化になりまんのか? わし、センセのとこであんじょうしてもうとるし、歯ぁも痛たないのに、いちいちそんなん行くのん邪魔くっさいなあ。あれ何や言うとったかいなあ? 1歳半検診とか3歳児検診とか言うて、嫁が孫を保健所かどっかに連れてってましたけど。そういや、わしらも小・中・高時代は、学校の体育館で検診しとったなあ。CワンとかCツウとか校医のセンセが言うとったわ。当時は、一学年に300人以上おったから、校医のセンセも大変やったやろなぁ。わしらは、授業が短縮されてうれしかったけど(笑)。あんなんやりまんのか?懐かしいなあ。せやけど、もうわしのつれ連中なんかも、もうCワンどころか歯ぁ自体がおまへんがな。何を検診しまんの?ほな入れ歯でも見せまひょかいなぁ?」
政府の『国民皆歯科検診』プロジェクトチームは、方針として、国民に毎年の歯科検診を制度化する様に検討しているんだそうです。歯の健康を保ち、しっかり噛んで、何でも美味しく食べる事は、国民の健康寿命を延ばす事に大いに貢献しますし、結果的に医療費の抑制に繋がりますよね。国をあげて『歯の健康の価値』を見出した事(国にすれば、医療費抑制の方の目的の方が比重が大きいんでしょうけど・・・)は、歯科医師としては溜飲を下げる思いです。ただ、実際の検診がどのように行われるのかは、まだこれから検討段階なんだそうです。
学校や企業、そして地域の住民を対象にした検診は、一度に多くの人達のお口の中をチェックできる利点を持っています。また歯の検診を通じて、歯の健康とクオリティーライフの向上、咀嚼と身体の健康の関連性、歯周病を原因とする全身疾患(糖尿病、誤嚥性肺炎、心臓病、脳梗塞、etc)の予防について考える良い機会になり得ます。 しかし一方で、一人当たりに短い時間で、レントゲン撮影も無しに、どこまで検診で見極められるのかな❓ という疑問も湧きます。でも、日頃から歯科医院から遠ざかっておられる方は、この集団的な歯科検診をきっかけにして、更に、歯科医院での専門的な検診を受診される事をお勧めします。
ネットでは、一部の人が、『最近は、歯科医院も患者が少なくなってきたので、儲けさせるために、歯科医師会が無理やりそんな制度を作らせたのでは?』なんて意地悪な投稿も有りました(笑)。そんな事はないと思いますが、皆さんは、歯科医院に定期的に検診や歯のクリーニングに出向いておられますでしょうか? ある統計によりますと、日本では、約30%の方ぐらいしか、歯科医院に定期的に通院されていないのだそうです。比べて、アメリカの歯科の定期健診率は、90%。因みに、当院の患者様のここ数年の定期健診来院率は、80~85%ぐらいです。
いずれにしても、国が、歯科的な健康を守る事が国民の幸福につながると判断したのだと歓迎しますし、定期的な検診を通じて患者様方に歯の健康を守って戴くために、私どもが寄り添える存在になれば幸甚です。
あなたのステキな笑顔をいつまでも❣❣❣