『オリンピアンは、歯が命』

 こんにちわ。大阪市生野区の歯医者、有田歯科医院 院長の有田です。

 いよいよ、待ちに待った東京オリンピックが開幕しましたね❣ コロナ禍においての開催に関しては賛否両論が有り、多くの国民が不安な思いを抱きながらも、世界から集まった一流アスリート達による超人的なプレーとスポーツがもたらす感動を期待せずにはいられません。いずれにしましても、もう開幕したのですから、どうか安全にコロナの蔓延が最小限に収まり、世界中の人達から「流石は、日本❣」という評価を得られる様になって欲しいですよね。

 『非常事態宣言』という言葉に慣れてしまいがちですが、今こそ、各自が、行動に気をつけましょうね❣

 オリンピックの競技種目は33種目有るそうですが、どの種目も選手個々の肉体的、精神的能力を最大限発揮させ、持久力、瞬発力、集中力、バランス感覚、柔軟性の全てを研ぎ澄まさせる事を要求されます。

 中でも、瞬発力や集中力、バランス感覚は、歯の噛み合わせが関係しており、『スポーツ歯学』という新しい分野として、研究され始めています。

 人体で最も重い頭蓋は、細い頸椎(けいつい)と噛み合わせの筋肉群で支えられています。100M競走の選手も、スタートの瞬間はグッと噛みしめて頭の位置を安定させる事で全身のパワーを発揮し、その後、噛みしめる状態から抜け、体中の筋肉をリラックスさせて走り抜けるんだそうです。どこかの歯医者の下手くそゴルフ(涙)みたいに全身が『力む』のではなく、力の支点として噛み合わせを利用するんですね。『噛んだ❣』という刺激が脳に伝達されるスイッチとなり、次に脳から全身の骨格筋(体を動かす筋肉)に指令が飛びます。『筋肉よ、動け❣』ってね。

 重い物を持ち上げたり、投げたり、打ったりする種目(野球、重量上げ、砲丸投げ、ハンマー投げ、格闘技種目etc.)、瞬発力で勝負する種目(体操、短距離走、走り高跳び、幅跳び、球技、etc.)で、その一瞬に歯にかかる力は相当なものだと思います。因みに、成人の噛みしめた時の咬合力は、50~70kg。かつての野球のホームラン王、王貞治選手がボールを打った時にかかる咬合力は、90㎏だったと言われています。王選手の奥歯は、相当すり減っていたそうですね。鍛えられたオリンピアン達も同様な咬合力を発揮している思われます。

 オリンピック選手村には、オリンピアン達のけがや体調不良を治療するために診療所が開設されており、その中には歯科も開設されていて、急な歯や歯茎の痛みはもちろん、スポーツ用マウスピースの作製や調整も行っているそうです。

 体調管理と等しく噛み合わせの管理。オリンピアン達にとっては、重要な事なのだろうと思います。でも、これは、私達の様な一般の人達にも言える事だはないでしょうか?歯の悩みが無く、しっかりと正しく噛める事で、皆さんの普段の生活やお仕事、フィットネスや様々な運動、その他の趣味のパフォーマンスの向上につながると考えます。当院でも、歯ぎしりや食いしばりの症状の方の為の噛み合わせの安定装置としてのアプライアンスやスポーツ時に瞬発的にかかる咬合力を分散させるためのマウスピースを作製しています。興味の有る方は、お問い合わせ下さい。

 随分以前の話ですが、ある歯磨剤のCMで、『芸能人は、歯が命。』というキャッチコピーが流れていたのを覚えておられるでしょうか?でも、芸能人やオリンピアンたちの様な特別な人達だけでなく、どなたにとっても『歯は命』のはずです❣ 大切になさって下さいね。

 全力を出し切ったオリンピアン達とあなたのステキな笑顔をいつまでも❣