大阪市生野区の歯医者 有田歯科医院 院長の有田です。
今年もこのブログを介して、歯科医師としての私の歯科治療の考え方や、歯や歯の治療についての説明について、できるだけわかり易く、定期的に(^_^;)、お伝えできる様に頑張っていきたいと思います。どうぞよろしくお願い致します。
「そんな、今更歯ぁの治療って、この年になってぇ(笑)。」今年、70歳を迎えられたAさん。お元気で、背筋もピンとされて、健康的で凛々しい感じの紳士です。以前治療した歯のかぶせ物が取れたとの事でお越しになられました。「別に痛い事も無いし、もう1回はめといてくれたらええわ。」その歯を拝見させて頂きますと、かぶせの中身の歯は、もうボロボロとかけていました。神経の処置をされていられたので痛みもなく、かぶせの中で、2次的に虫歯が広がっていたんですね。もう少し進行していたら、危うく抜歯せざるを得ない状況でした。他の歯や歯茎の状態を見渡しますと、全体的に決して良い状態とは思われません。でも、Aさんにしてみれば《ちゃっちゃと》簡単に終われるものと思って、しゃあないなぁと気軽な気持ちで、行きたくもない歯医者にお越しになられたのだと思います。
『歯の痛みが無い。』＝『歯の治療や予防処置の必要が無い。』というのがAさんの歯やお口（歯茎や舌、喉、頬粘膜 etc.）の健康に対する物差し（＝健康観）なんでしょうね。残念ながら、ほとんどの方の感覚は、Aさんと似た感覚ではないでしょうか？
実は、そういう会話から、歯科医師である私と患者様方の考え方や認識のずれの大きさを実感する事が多いのです。ですから、私共歯科医師や歯科衛生士の職務の内、患者様にご自身の歯とお口の健康状態を正しくお伝えし、その『認識のずれ』を是正して、『正しく認識』して頂けるようにする為に働きかける事が、とても大切な事だと考えています。緊急治療を除いて、正しく認識して頂けるための働きかけ無しに治療すれば、却って私共への信頼を失くされますものね。「痛くない歯ぁも削られたあ❣」ってね。
「Aさん、どないでしょう？ 今回、このかぶせが取れてしまったのも、もうそろそろ歯ぁをちゃんとしとかなあかんでって、神さんが言うてくれはったんとちゃいますかぁ？」 軽く質問しながら患者様の反応を観ます(笑)。
「いや～、そんなん言うたかて、歯ぁ、痛たないしぃ。」「いや～、そんなん言うたかて、仕事が忙しいしぃ。」「いや～、そんなん言うたかて、もう歳やし、何年生きるかわからんし。」 「いや～、そんなん言うたかて、歯ぁが無くても、死ぬわけやあれへんしぃ。」「いや～、そんなん言うたかて、・・・（ホンマは歯医者、嫌いやしぃ。痛いしぃ。怖いしぃ。何回も通わなあかんしぃ。）」「いや～、そんなん言うたかて、etc.etc.・・・。」患者様の反応は、千差万別です。歯医者回避の理由は、星の数ほど挙げれますものね❣・・・（涙）。
では、そんなに行きたくない歯医者なのに、勇気と時間を振り絞って行く目的は？ それは、ただ一つ❣ 『日頃の生活の中で、歯ぁの事で悩みたくない❣ 何とかしてくれ❣』でしょ？ 考えてみて下さい。歯とお口が健康であれば、あなたの人生や日々の生活をどれだけ幸福に豊かにしてくれるでしょう？
《何でも噛めて、美味しい食事❣》《グッと食いしばって、パワー全開❣》《口の中がネバネバしたりせず、気になる口臭も無く、爽やかなお口の感触❣》《前歯がかけたいたりして隠したくなる事も無く、遠慮なく会話でき、大きく口を開けて元気に笑える❣》《いつまでも若々しく、美しいお顔立ち❣》
「痛くなかったらええわ。」とお考えの方も、本音は、歯とお口の健康状態が良い状態が続いてほしいと願っておられるはずです。だけれども、「いや～、そんなん言うたかて、etc.」が、歯科医院の敷居を高くしてしまいます。先程のAさんとも、しっかりお話を伺いながら、納得して他の歯の治療も受けて頂きました。「こないだ孫に、おじいちゃん何でもバリバリ噛んで、美味しそうに食べるねえ。そやからいつまでも元気なんやわ。って、言われましてん。また美味しいもん食べに連れてあげるわなあ、って。へへへ。」お幸せそうでした。
私共は、全ての患者様方が「いや～、そんなん言うたかて・・・」のお気持ちを抱いておられるという前提でお迎えし、と同時に歯とお口健康が、あなたの日々の生活をどれだけ幸福に豊かにしてくれるかという想いを抱いて下される様に働きかけます。患者様にとって、歯とお口の健康が、日頃の生活感（クオリティーオブライフ）にとても重要で、貢献するものであると信じているからです。
それは、今までの患者様方からのお声からも実感しています。
健康で、快適で、美しく❣
健・快・美 ❣❣❣
今年もよろしくお願い致します。
あなたのステキな笑顔をいつまでも❣
