『抜く歯残す歯部分入れ歯』

 こんにちは❣ 大阪市生野区の歯医者 有田歯科医院 院長の有田です。

 このブログをお読み戴いている方にも、部分入れ歯を入れておられる方もいらっしゃるかと思います。無くされた歯の数が多い場合、ブリッジ冠やインプラントでは修復できず、『部分入れ歯』で歯の修復を行い、咀嚼能力の回復を行います。歯を失くされた原因は、その方により様々ですが、ムシ歯を長く放置したまま、止む無く抜歯に至ったケースや歯周病の進行により、数本の歯を一度に抜歯せねばならないケースも有ります。

 「センセ、この上の前歯が、なんやグラグラしよりまんねん。どないかなりませんか?」と来院されたAさん。早速、お口の中を拝見させて頂きますと、上前歯は進行した重度の歯周病であり、その他の歯もかぶせ物がちゃんとフィットしていません。かぶせ物と歯の間に隙間ができ、その隙間から二次的にムシ歯が再発しています。先ずその事をお伝えし、お口全体の検査をして状況をよく踏まえてから、計画的に治療をしていきませんか?とお伝えしたところ、「いやー、センセ、そんなんよろしいから、ちゃっちゃっと接着剤か何かでつけて、グラグラをとめてーなぁ。」もちろん、応急に留めるための工夫はしますが、それでは根本的な解決にはなっておらず、ぐらつきによる応力が接着剤を剝がしてしまいますよ。と説明の上、応急に留めました。案の定、1週間もせずに、再度来院されたAさん。「センセに付けてもろた前歯、すぐに取れたがな。ちゃんとやってや❣」 とお叱りを受ける事も・・・。そんな~😢

 再度、状況を説明し、納得して戴いて、検査をし、治療計画を提示いて、納得して戴いた上で、治療を開始しました。このケースの様に、前歯を抜歯せねばならない場合、咀嚼機能の回復はもちろんですが、見た目の審美性も重要になります。「治療中、しばらく歯抜けさんやけど、我慢しといてやぁ。」てなわけにはいきませんよね❣

 歯の治療で頭を悩ますのは、患者様方が日々の生活(咀嚼、会話、愛情表現、etc。)を過ごしながら、治療を進めたいかねばならない事です。このAさんの場合でも、上前歯は抜歯すべきだと確定していても、すぐには手を下せません。先ずは、それ以外の歯の状態を良くしておかないといけませんし、この段階の治療に長い期間が必要なケースもしばしばです。お口全体を診て、どの歯に部分入れ歯のバネをかけるか?入れ歯の安定性、咀嚼能力の回復、衛生状態の維持、審美性、その方にとっての優先順や経済性(保険治療の範囲に限られるのか、保険外治療の可能なのか?⇒因みに、保険治療では仮り歯は認めて貰えません😢)をも考慮し、設計して、患者様と相談しながら治療を進めていきます。

 中々、『ちゃっちゃと』は、いきません(^_^;)が、計画通り、コツコツと地道に確実に治療をすすめていく事で、必ずゴールにたどり着きます❣ 途中、ご不自由をおかけする事も有りますが、できるだけ、その期間を最短にしたいです。そのためにも、患者様のご理解とご協力が必要です。よろしくお願いします。

   あなたのステキな笑顔をいつまでも❣❣❣